ひとはな日和

脱サラし移住した田舎でサラリーマンしながら畑やってます!目指せ!脱サラと、ひそかに自給自足に憧れています。

今月の一冊!「サピエンス全史」を読み終えての感想

こんにちは。

小学校の夏休みの宿題で最も嫌いだったのが読書感想文でした、Syoです。

ところが今日は「サピエンス全史」を読み終えたので、

その感想を綴っていきます。

 

 

読むきっかけ

会社の上司が飲んだ席で、

「サピエンス全史って今読んでるんだけどさ、面白くて。知ってる?」

と言われて、

なんとなく内容を聞いたけれども、その場では興味なし。笑

半年くらい記憶から消えていました。

その後、他の誰かから世界的にベストセラーだと聞いてすぐに読み始めました。笑

でも、人に勧められたものってのは、本でも、音楽でも、映画でも試して見たくなります。

仲の良い友人や趣味の合う信頼のおける知人ならなおさら!

その後、その内容の話ができますしね!

(すいません、上司。苦笑) 

 

「訳者あとがき」がわかりやすい!

それでは、この本の感想をいくつかに分けて書いていきます。

 

一番のおすすめは「訳者あとがき」です!

「そこ!?」

と思うかもしれませんが。笑

本文は長く、少し難しい聞きなれない単語が出てきます。

それを上手にまとめてくれています。

もちろん、本文を読んだからこそわかる内容ですので、

あとがきだけ読めば良いということではありませんよ。

 

でも、以前あとがきから読むという人に会ったことがあります。

どういう目的かは忘れてしまいましたが。笑

 

その中で、特に共感できたのは「訳者あとがき」の冒頭、

読書の醍醐味の一つ”についてです。

この本からまさにその醍醐味を感じたので引用します。

自分の先入観や固定概念、常識を覆され、視野が広がり、新しい目で物事を眺められるようになること、いわゆる「目から鱗が落ちる」体験をすることだろう。

 

でも本当にその通りでこの本から今の常識を別の角度から見る「眼」をいただきました。

 

動物としてのホモ・サピエンス

さて、本文について少し書きますね。

ネタバレも少しありますのでまだの方は本を手にとってくださいね。

 

現代に生きるわたしたちは生まれた時から

電気やガスを使い、

車や電車、飛行機で移動し、

お店に行けば食べ物が買えるという環境に身を置いています。

ですので、自然界の動物としての“ヒト”という認識を忘れてしまいがちです。

わたしたちの分類学上の立ち位置をご存知でしょうか。

「哺乳類霊長類ヒト科ヒト属のホモ・サピエンス・サピエンス」

に当てはまります。

そして、ヒト属は昔は他にも存在していましたし、

同時期に生存していたという研究もあります。

では、なぜわたしたちの種族だけ生き栄えたのか。

そういった歴史の可能性を本書は説明してくれます。

 

人間は神か

現在、わたしたちは人間界と自然界との間に架空の境界線を引いています。

あまりにも地球の、生物の歴史から見たわたしたちの文明は自然からかけ離れているのでしょうがないことではありますが。

これから将来起こりうることは、

今まで以上に生物として常識や倫理を覆すだろうと、

著者は警笛を鳴らしています。

他生物の絶滅、遺伝子操作、 AI技術、サイボーグ化…

本書を読んでいると人間は神の領域に達しつつあるのかと

錯覚を起こしそうです。

 

文明はヒトを幸福にしたか、の問い

ところが、その神の領域に手の届くところにいながらも、

わたしたちは皆胸を張って「幸福」と言えるでしょうか。

これが最終的な著者の問いかけです。

 

「昔はこうだったなぁ」

「便利な世の中になったね」

ご年配の人からこういったことを聞くことがありますが、

イコール今の世の中が幸福に溢れているという実感はありません。

その時代時代で、常識は違いますし、その中で必死に皆生きています。

となると、自然破壊までして人間の文明が発達した意味はなんなのでしょうか。

 

まとめ

上下巻と長く、少し難しい言葉や聞きなれないことも出てくるため、

何度か読み直すこともありましたが、とにかく視点が面白い!

ホモサピエンスの歴史をただなぞるだけでなく、

どこがこれまでと違うか、

他の動物に見られないことは何か、

を常に意識して書かれているのが歴史の教科書との大きな違いです。

そして著者の考えが事実を歪めない程度に、

いやらしくない程度に、

それでもハッキリと書かれているところに引き込まれてしまいます。

そして読み終えた後、映画を見終わった後のように

「あそこすごかったね!」

「あれはどう意味だと思う?」

のように誰かと共有したくなります。

歴史好きでなくてもきっと楽しめる本なので、オススメです。

 

 

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今月やっと一冊読み終えました。

1週間に一冊を目標にしたいけれど、難しいなぁ。

 

次の一冊はこれ。

 

『種子 The Triumph of SEEDS』 ソーア・ハンソン著 黒沢令子訳

 

種子がたどってきた歴史、人との関係についての物語です。

楽しみ〜