「THE TEAM」
田舎暮らしを始めて、5年半が経ちました。
長いこと暮らしていると色んなことがわかるようになってきます。
そう、良いことも、悪いことも。
中でも仕事は人生の大半を占めるので妥協したくないんだけども…
チームが噛み合わない現状に苦しんでいます。
そして飲み会が毎回のように「愚痴大会」「過去の栄光を語る大会」…
そろそろ嫌になってしまい、飲み会に極力参加しないようになりました。
けれど、こういった壁はきっと何かを掴むチャンスです。
(自分に言い聞かせてます。笑)
この会社を辞めても別の会社や組織で人と関わることになる。
そう思い、手に取った「THE TEAM」という本について今日は紹介します。
- ジャンル: 本・雑誌・コミック > ビジネス・経済・就職 > その他
- ショップ: 楽天ブックス
- 価格: 1,620円
THE TEAM 5つの法則 (NewsPicks Book)
- 作者: 麻野耕司
- 出版社/メーカー: 幻冬舎
- 発売日: 2019/04/03
- メディア: 単行本
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僕の会社の現状 ※社長ではありません。苦笑
参考までに私の不満を共有したいと思います。
私の会社は十数人足らずの組織。
意思決定が早かったり、意思疎通が容易にできると想像してしまいそうだけど、決してそうではないんです。
たとえ、意思決定が早かったとしても、
納得しているのは社長だけ…
またはそもそも他のスタッフは興味がない…ということばかり。
もともと地元の家族経営のワンマン個人企業で、「社長は絶対!」的な風土があります。
だから、社長に言われたことには何も言えないイエスマンがほとんどで、飲み会では愚痴を大いに言う、そんな悪循環から抜け出せない状況です。
「今更そんな会社あるの!?」
そんな声が聞こえてきそうですが、残念ながらあるんです。
新たなプロジェクトに取り組むことが多い僕も、当初感じていたワクワク感や使命感が薄れてしまい、周りに何も期待しなくなってしまいました。
こんな状況では若手も入社したがりません。
入社しても数年もたたずに辞める現状です。
第一に、僕自身が友人や知人に「一緒に働こう!」と声をかけられないんです。
ベンチャー企業なんかではよく聞く、少数精鋭部隊。
仕事量は多く大変だけど、充実感も半端ない!
みたいな状況とはかけ離れています。
こんな状況を脱却したい!改善したい!
そう思っています。
今回手にしたこの本は理想的なチームについてこれまでの経験則や感覚、精神論ではなく、理論的かつ体系的な法則で解き明かしています。
私自身がじっくり理解したいと思っているため何回かに分けて紹介しますね。
共通の目的がないチームはチームではなく、グループ
まず本書で書かれているのはチームの定義について。
「共通の目的を持った2人以上のメンバーがいる集団」としています。
目的や目標については成否に大きく関わる重要なことです。
さらに大切なのはそれらが適切であるかです。
さっそく、我が社にはこれが足りないと実感しました。
目標の適切な設定が重要
まず知るべきなのは目標のカテゴリー。
- 行動目標 (ex.できるだけ多くのお客様にリーチする)
- 成果目標 (ex.今月の売上目標〇〇万)
- 意義目標 (ex.豊かな暮らしを提案する)
行動目標はアクションがわかりやすく、
意義目標はブレイクスルーが起こりやすい。
成果目標はその中間です。
どれが良い、悪いではなく、チームやメンバーの能力レベルで設定しなくてはいけません。
ただ、企業として注意しなければならないのが、「意義目標がなければ作業と数字の奴隷になる」ということ。
勝ちパターンが著しく変化する現在では、行動目標のみに基づく評価ではパフォーマンスが上がりません。
なぜならチームやメンバーが取るべき行動も刻一刻と変化するから。
成果目標も同様です。
半年や1年で設定した数値の効果がなくなることもあり得る現在。
ビジネス環境の変化が激しい現在では、各チームが意義や目的に立ち返り、時に成果目標の観点や水準を見直さなければならないです。
今の時代、
チームがなんのために存在し、
どんな影響を与えていくべきなのかという意義目標を全てのメンバーが意識し、
自発的に行動し、
成果をあげるチーム作りが求められています。
新幹線お掃除の天使たち
本書で事例としてあげられているのが、新幹線清掃員のチーム変革です。
それまで「清掃員」というだけで良いイメージがなく、中には身内に職業を隠していた人もいるほどだそうです。
ところが、
意義目標に「『新幹線劇場』のキャストとしてお客様に感謝感激を与えよう」
成果目標に「7分(新幹線の停車時間)でお客様に温かな思い出を持ち帰って頂く」
行動目標に「さわやか・あんしん・あったか」
を設定したところ、作業的こなしていたメンバーたちの振る舞いが一変したそうです。
夏にアロハシャツや浴衣を着るアイデアや、頭に桜やハイビスカスなど季節感溢れる髪飾りをつけるアイデアはメンバーから自発的に生まれたそうです。
そのほかにも、トイレの流し方の多言語表示や効率よく清掃するための用具のアイデアなど良いブレイクスルーが生まれています。
ここでさらに大事だと感じたのは、これをいかに継続するか。
自ら掲げた目標であれば意識しやすいですが、あらかじめ設定されていた目標にいかに共感できるか。共感してもらえるよう伝えられるか。
また、陳腐化してきたときに素早く変更できるか。
だと思います。
今の私の会社では「企業理念」は一応あります。
が、誰も気に留めていません。
少なくともそう感じてしまいます。
それをどう共有するか。
どのように目標や目的の大切さを理解し合い、話しあえるか。
「今更そんなことかよ」
「なんの意味があんの」
と言われそうですが、やるっきゃないな!
おわりに
今日は第1章「Aim(目標設定)の法則」のみを紹介しました。
最適な目標設定と、
そして、その共有がいかに大切なことか。
これがクリアすべき第一歩だと実感しました。
最後に今回の覚書を。
チームに行動目標しかなければ時にメンバーは「作業」の奴隷になる。
チームに成果目標しかなければ時にメンバーは「数字」の奴隷になる。
「何をやるべきか」だけではなく、
「なぜやるべきか」が分かれば、
新たな「何をやるべきか」が見つかる。